「日本のエーゲ海」と言われる、和歌山県の白崎(しらさき)海洋公園。
和歌山県の自然公園にも指定されており、他の海岸とは違う色や地形が特徴です。
その特徴の一番は、なんといってもその「白さ」。
天気のいい日には、海や空の青と岩の白と自然の緑が美しく、まるで海外にいるような気持ちになれます。
そんな白崎海洋公園は、なぜ白い岩でできているのか?
地質はなんなのか?
本記事では、そのあたりをご説明していきたいと思います^^
公園の歴史や魅力もお伝えしていますよ。
白崎海洋公園はなぜ白いのか?
サンゴや貝がらが長い長い時間をかけて固まった「石灰岩」でてきていることが、「白い」理由です。
どんだけ白いのか、というと、この写真をみれば一目りょう然。
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この石灰岩の地質は、古生代のペルム紀、今から2億5千年前にできたものと推定されています。
私たちがよく知る恐竜の時代は、白亜紀、ジュラ紀と言われる中世代で、約1億9660万年前から始まったもの。
ですので、白崎海洋公園の石灰岩は、恐竜のいた時代のもっと前からあったものなんです。
石灰岩の中に目をこらすと、はっきり原生生物の化石(ウミユリやフズリナなど)が見えて、面白いですよ^^
この美しい景観は、「日本の渚・百選」にも選ばれています。
納得!!
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白崎海洋公園の歴史、戦争にかかわったことも
白崎海洋公園は、現在は多くの人が訪れる景勝地でですが、昔は違った顔がありました。
明治から昭和にかけては、セメントの材料のため、石灰岩がたくさん採掘されました。
「石灰岩鉱山」としてたくさんの石灰がとられた結果、たくさんの大きな穴(坑道)が、白崎海岸には残ります。
第二次世界大戦中には、その穴を利用し、紀伊防備隊白崎倉庫をはじめとする軍事基地が置かれます。
最初は倉庫としての利用でしたが、途中から人間魚雷「回天」の特攻基地へと移行します。
しかし、この特攻基地が完成する前に、第二次世界大戦は終わりを告げました。
終戦後には、当時石灰岩の採掘権を持っていた、「淺野セメント(株)」に施設は石灰鉱山は返され、再び石灰岩の採掘がはじまります。
しかし、1972年に鉱山は閉鎖。
現在のように、白崎海洋公園として開園したのは2009年です。
海洋公園でありながら、近代の産業遺産であり、軍事遺産でもある非常に珍しい公園、それが白崎海洋公園なんです^^
白崎海洋公園の魅力や遊びは?
順番にご紹介していきます。
日本でないような景観や景色
前述しましたが、まずはこの景色!!
海に囲まれているため、どこからでもきれいな海をのぞむことができます。
もちろん、夜景もばっちり^^
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キャンプができる!コテージもあり。
キャンプはオートキャンプも可能です。
コテージは、大きいの小さいの様々。
テラス付きなので、バーベキューなども楽しめます。
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(↑左がオートキャンプ、右が駐車場別のサイト。)
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(↑ロッジ。)
白崎海洋公園の現在のキャンプ場等に状況ついては、こちらの記事にまとめました。
興味のある方はご覧くださいね^^
ダイビングやシュノーケリングに関して
以前は、予算に合わせて幅広いマリンレジャーを楽しむことができた、白崎海洋公園。
しかし、2018年9月に起きた台風21号の高波の影響で、ダイビングプールがついた、クラブハウスや、宿泊ができる「ログハウス」などが大きな被害を受けました。
設備に大きな被害をこうむり、復旧の予算もたてられないことから、白崎海洋公園で行っていたダイビング事業を辞めたことが、正式に決定しています。
(↑白崎海洋公園の台風被害の様子)
「関西から2時間程度で行けるダイビングスポット」として非常に人気が高かった白崎海洋公園ですが、公園のある由良町も苦渋の決断をされたようです。
「周辺海域でのダイビングは今後もできるようにしたい」と由良町長さんがいっしゃっていますので、ダイビングを楽しみたい方はぜひそちらでお願いします^^
白崎海洋公園はなぜ白い?のまとめ
真っ白な山々が織りなす景観はまるで別世界!
2億5千年前からの地層と聞けば、悠久の時代の流れもなんとなく感じてしまいますね^^
白崎海洋公園は、コロナの影響でしばらく休園していましたが、令和2年5月22日より開園しています。
ぜひ行ってみてくださいね!
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