イタリアン・オールドであるジョヴァンニ・グランツィーノの価格はどのくらいなのでしょうか?
芸能人格付けチェックにも出てきたチェロがありますね^^
ジョヴァンニ・グランツィーノはストラディバリウスと同じくらい位の年代に活躍した職人ですが、彼が作る弦楽器、バイオリンやチェロは、ストラディバリウスのそれと同じくらい貴重で高級もの。
バイオリンやチェロの職人と言えばイタリアの作品が非常に有名で、その楽器は高価ですが、ジョヴァンニ・グランツィーノの楽器は「イタリアン・オールド」と言われ、その価値は非常に高いのです。
番組ではウン億円以上ってされてたけど・・・
実際にはどうなんだろうね。
値段も色々幅があるような気もしますしね。
調べてみましたよ。
本記事では、ジョヴァンニ・グランツィーノの弦楽器の価格を、過去のオークションなどから調査してみました。
ジョヴァンニ・グランチーノのチェロの値段
芸能人格付けチェックでは、その番組で出されたジョヴァンニ・グランチーノのチェロ(1964年製)は市場価格1億2千万以上ということでしたが・・・・
あるオークションハウスの落札価格に関して、ジョヴァンニ・グランチーノの価格は以下のようになっています。
【ジョヴァンニ・グランチーノのオークションでのチェロの落札価格】
✅最も高い落札価格~3番目:約37万~52万ドル
✅日本円で約4,300万~5,100万円
この価格から分かる通り、ジョヴァンニ・グランチーノのチェロの価格は一般庶民の家であれば変えてしまうお値段です・・・!
オークションなので、状態の良いもの、楽器として価値のあるものが、このくらいの価格がつくのだと思いますが。
2021年の格付けチェックの番組の中では、「ジョヴァンニ・グランチーノのチェロは1億2千万円以上の価値」とありました。
オークションの価格よりかなり高いですね^^;
値段はその楽器の状態や買う時期によっても価格は変動しますので、このチェロは非常に状態がよいのではないか?という予想が一点。
番組内で出てきたジョヴァンニ・グランチーノのチェロはコレクターがしまい込んでいるチェロではなく、今も現役で音楽会などで一流の音楽家が弾いているチェロ。
メンテナンスもしっかりされているでしょうし、音楽家たちが弾き続けているということで、これぐらいの価値がもしかしたらつくのかしれません。
もしくは、所有者が購入したときの値段がこのくらいだった、というどちらかではないでしょうか。
(もしこの価格の変動について知っている方がいらっしゃれば、コメント欄からご意見を寄せて頂ければと思います。)
ちなみに、番組内で出てきた1694年製のジョヴァンニ・グランチーノのチェロですが、1694年製のものは日本国内に1本あり、これではないかな~と私は思っています。
ジョヴァンニ・グランチーノのチェロの所有者については別の記事でまとめましたので、気になる方はご覧くださいね^^
ジョヴァンニ・グランチーノのチェロの音色について特徴や違いを知りたいという方。
聞き比べ動画もあるこちらの記事がおススメです^^
ジョヴァンニ・グランチーノのヴァイオリンの値段
ジョヴァンニ・グランチーノは、弦楽器作家ということで、チェロだけでなくヴァイオリンも作っていました。
古くて、有名で、状態も良く、高価なバイオリンというと、有名なのがもちろん「ストラディバリウス」。
ストラディバリウスだと、高いものは10億もするといううわさもありますよね^^;
ストラディバリウスほどで有名ではありませんが、ジョヴァンニ・グランチーノも同じ1600年代後半から活躍した、間違いなく名工の一人。
弦楽器を専門で引いている方ならだれでも知っているくらいの有名な職人です。
そんなジョヴァンニ・グランチーノのヴァイオリンの価格はいくらなのか?
調べてみたものが以下になります。
【ジョヴァンニ・グランチーノのバイオリンのオークションでの落札価格】
✅最も高い落札価格~3番目:約18万7千ドル~23万3,300ドル
✅日本円で約1,900万~2,300万円
ジョヴァンニ・グランチーノのバイオリンのオークション価格は2千万円前後だということがわかりますね^^
ストラディバリウスの価格ほどではないにせよ、やはり高価であることは間違いありません。
また、チェロの価格と比較すると分かるのですが、ジョヴァンニ・グランチーノの弦楽器は、市場価格的には、ヴァイオリンとよりもチェロの方が高いことがわかりました。
ジョヴァンニ・グランチーノの値段はなぜ高いのか
ジョヴァンニ・グランチーノの価格がな高いのか?これはジョヴァンニ・グランチーノだけでなく、古い弦楽器全般的に言えることですので、これを書いていきたいと思います。
一般的に、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの弦楽器は、「年代が古いほど」「状態が良いほど」「有名な職人さんが作るほど」、値段が高くなります。
そして、弦楽器の生産国というと、イタリアの他にフランスやドイツ、オーストリア、イギリスなんかもあるのですが、「イタリアン」弦楽器はお値段があがる傾向が。
これはおそらくなのですが、バイオリンなどの弦楽器が生まれた国場所は「北イタリア」。
生誕国でかつ今でも有名な職人さんもいるからということで、弦楽器には「イタリア・ブランド」なるものがあるようです。
実際、フランスやドイツのバイオリンやチェロの楽器の質が決して悪いというわけではないことを申し添えます。
長くなりましたが、「年代が古く」「状態がよく」「職人が有名で」「イタリア製」の4拍子がそろった、ジョヴァンニ・グランチーノのバイオリンやチェロが高くなるのが必然なのですが・・・
では、なぜ、ウン千万以上という価格がついてしまうのか・・?
時空を超えて、作られたころの想像力をかきたててくれるような骨董的な価値が付加価値となっているからです。
美しく完成された楽器であるバイオリンやチェロですが、300年近く前に作られた楽器が美しい、当時の人々も聞いていた甘美な調べを奏でてくれる・・・という、そのことが、欲しい人を増えさせ。
さらに、昔のものであるから数もそれほど市場には出回らない。
そして高くなっていく、という構図です。
では、実際ウン千万円以上するバイオリンやチェロの間にそこまで差があるのか?と言われるとそこまでないようで。
というのも、「一般的な聴くがわは」ということですが。
ただし、演奏する側は違いがよく分かるようです。
楽器を選ぶときは。音質もそうですが、弾きやすさや楽器が「歌う」ことなどをポイントに、いくつか弾き比べます。
そして、自分のレベルにあったそして、自分とよいパートナーになってくれる楽器を選ぶんだとか。
面白いことに、自分の実力以上の格上の楽器もっている演奏家はあまりいないそうですよ^^
ジョヴァンニ・グランチーノのお値段も含め、オールド・イタリアンのお値段はとても不思議なものです。
そのオールドイタリアンの超有名楽器の「ストラディバリウス」の値段も含めた謎が色々書いてある、とても面白い本があります↓
嘘や本当がごっちゃになった、弦楽器をとりまくふか~い環境を垣間見ることができますよ^^
まとめ
ジョヴァンニ・グランチーノの弦楽器の値段を調べてみました。
Tarisioというオークションハウスの記録では、ジョヴァンニ・グランチーノのチェロは、一番高いランクでは4,000万円~5,000万円くらいで落札されています。
一方で、ジョヴァンニ・グランチーノのバイオリンは2千万円前後です。
これらのことから、ジョヴァンニ・グランチーノが作った弦楽器は、バイオリンよりもチェロの方が市場評価としては上だといういことが言えます。
ジョヴァンニ・グランチーノの作った楽器はなぜそんなに高いのか?
ジョヴァンニ・グランチーノだけでなく、ストラディバリウスなどの過去のイタリアの名工が作った楽器には、従来の価値(古い、状態が良い、職人が作った)ということに加え、骨董的価値が上乗せされます。
世の中にある本数も少ないことから、ウン千万円以上出しても買いたい!という人が現れるのです。
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