風の谷のナウシカ巨神兵の正体とは。火の七日間でのその存在や溶ける体の意味をひもとく。

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漫画・アニメ

風の谷のナウシカで出てくる、巨大な兵器とされる「巨神兵」、その正体はなんでしょうか?

 

 

映画「風の谷のナウシカ」では、巨神兵はペジテ市の地下で見つかり、トルメキアがその強奪を試みようしています。

 

 

トルメキアが巨神兵を欲しがるその理由、それは、巨神兵が無敵の兵器であり、世界を支配するほどの力を持っているからです。

 

 

しかし一方で、ナウシカの師のユパは、「あのバケモノの復活をなんとしてでも止めなければならない」と言います。

 

 

 

最後からだが溶けてしまったり、謎が多い巨神兵。

今回は、その巨神兵の正体を、原作漫画「風の谷のナウシカ」から紹介したいと思います^^

 

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風の谷のナウシカ巨神兵の正体は「調停者にして戦士」

漫画原作「風の谷のナウシカ」での、巨神兵は自分で自分をこう言っています。

オーマは光輪を帯びし調停者にして戦士なり

                  -風の谷のナウシカ7巻, 徳間書店, 宮崎駿-

巨神兵は、旧世界の人間が作った、「調停者」、そして「戦士」です。

(ここでの「オーマ」はナウシカが付けた巨神兵の名前になります。)

 

 

 

「なんのこっちゃ?」となる方が多いと思います^^

 

 

 

ではなぜ人間がそんなモノを作ったのか?

それにはナウシカの世界の火の七日間前後での世界を説明しなければなりません。

 

 

ナウシカの世界は火の七日間前後で変わる

ナウシカの映画の冒頭で描かれる「火の七日間戦争」。

約1000年前の戦争です。

光輪を背中にした多数の巨神兵が、それまで人間の築いた高度な文明のほとんどをわずか7日で焼き払った、大戦争です。

 

 

 

ナウシカの生きている世界は「火の七日間戦争」のあと。

「火の七日間戦争」の前は、原作では「旧世界」という表現になります。

 

 

旧世界は人間の欲望と愚かしさが招いた終末の世界

旧世界の描写については、本ブログのこちらをご覧ください。

 

 

旧世界の終わりがどんなに恐ろしい様子だったか、お分かりになると思います。

 

 

 

生きるのに絶望するようなその世界で、旧世界の人間が何をしたか?

そこに関連して王蟲や腐海が生まれるわけですが、その詳細については本ブログの以下の記事をご覧ください。

風の谷のナウシカの王蟲の正体は?衝撃の事実とその生態を原作から詳しく紹介
風の谷のナウシカに出てくる「王蟲」。映画ではその正体は明かされていません。本記事では「王蟲の存在の意味」と、「なぜそのような存在が生まれたのか」についての理由を、原作の世界設定を交えながらお伝えします。深すぎる「原作版ナウシカ」の世界を垣間見ることができますよ!
風の谷のナウシカの腐海とは?正体と存在の理由を原作から説明。
何度もテレビで放映されている「風の谷のナウシカ」。その腐海の謎は映画では少しふれられただけで、本質は明らかになっていません。本記事では、原作を何回も読んでいる筆者が、腐海とは何か?その正体は?という部分に迫ります。きっとナウシカの原作の深い部分をかいま見ることができますよ!

 

 

巨神兵はその世界を「調停」「裁定」するために生まれた

様々な利害、思惑、欲望や憎悪が満ちていた旧世界。

人間ではもうどうにもならないその世界で、「巨神兵」はその状況を「調停」すべく旧世界の人間が作った、一つの「種」、「一族」です。

 

 

 

ナウシカの原作に、さらにこのような記述があります。

ナウシカの世界の「滅亡の書」の中にある記述になります。

光を帯びて空をおおい死を運ぶ

巨い(おおい)なる兵の神

                  -風の谷のナウシカ7巻, 徳間書店, 宮崎駿-

 

 

 

この最期の部分「巨い(おおい)なる兵の神」が巨神兵の意味を示します。

 

 

 

また、原作の中ではオーマが「裁定は下っている」と言うシーンがあります。

人間の愚かな行いを高度な知能で判断し、「裁きを下す」ということができる巨神兵は、まさに「人間が作った神」です。

 

 

 

 

※原作では、巨神兵は名前を与えられたその時、非常に知能レベルが進みます。

難しい言葉を使っての会話のやり取りも、高度な判断もできるようになります。

「がー」などの言葉しか話さない映画の巨神兵とは異なる点です。

 

 

 

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火の七日間が起こった理由と巨神兵の「戦士」としての正体

「火の七日間」は、混沌とする人間の世界に、巨神兵が「裁定」を下した結果、世界に一度終止符をもたらした、という可能性が大きいです。

これは原作にははっきりと書かれていませんが、作中の様々な言葉から、推測することができます。

 

 

 

当時は様々な人間の利害があふれえっている世界。

巨神兵の他にも、人間によって「たくさん作られた神」がいることが、原作中ではほのめかされています。

 

 

 

巨神兵が下した「裁定」にあがらう人々ももちろんいたでしょう。

そのような人々、神と戦うための「戦士」という意味も、巨神兵は担っていいたと考えられます。

 

 

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風の谷のナウシカ巨神兵の体が腐り落ちた理由

映画では、最後巨神兵の体は腐り落ちてしまいますね。

 

 

巨神兵は、原作でも映画でも、「地下で徐々に体が育って」いきます。

 

 

 

映画の最後の方のシーン、王蟲の大群に向けて、巨神兵がすべてを焼き尽くす光線を放った時、クロトワが言います。

 

 

「腐ってやがる。早すぎたんだ。」

 

 

 

また、原作でも、体が完全でない巨神兵は、その「火」を使うごとに、自分の体を痛めていきます。

 

 

 

体が育ち切らない不完全な状態で目覚めた、もしくは引き出されてしまったため、自分の放つ火の威力に耐え切れなかった。

耐え切れなかった体は、最後崩れ落ちてしまった。

 

 

 

ということなのでしょう。

 

 

もっとも、巨神兵を滅ぼすモノは、映画のナウシカの世界には存在しません。

映画では、自分の持っている力も制御できず、命令する人の意のままにあやるつことのできる巨神兵です。

このような終わり方でよかったのかもしれません。

 

 

原作では、旧世界の人間が作った、人類再建の知識のしるべである「シュワの墓」の放つ光線により、巨神兵は息絶えることになります。

 

 

風の谷のナウシカ巨神兵の正体のまとめ

「人間が作った」神というところに、いかに旧世界が混乱をきわめ、どこにも行くあてのなかった世界だったということがよく分かりました。

 

 

なお、映画版のナウシカは、7冊ある原作の2巻の途中までになります。

 

 

原作の設定は非常に重く、また人間がこの世界においてどうあるべきか、考えさせられるテーマになっています。

 

 

 

気になる方はぜひ原作をお読みくださいね^^

 

 

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